2006年10月03日
単語の覚え方・増やし方 ⑧
■語源情報がない場合はどうしたらいいですか?
日本の辞書学(lexicography)は世界一と言えるほど発達しています。確かに英語の辞書そのものはイギリスが強いです。Oxford, Longman, Cobuild, Cambridge, Macmillan など主だった英英辞典の出版はみなイギリスです。母国語話者のための辞書もありますが、定評のある学習者用の辞書も数多くあります。
しかし、その国の言語(日本で言えば日本語)で書かれた英語辞典としては、やはり日本の右にでる国はないでしょう。レイアウトも見やすく、語法も詳しく、学習のためのさまざまな工夫もなされ、さらに紙質もいい。留学先のアメリカで他国の留学生から、日本の辞書をうらやましがられるという話はよく来ます。

したがって最近の学習用英和辞典ならば普通は語源情報は載っていますので、ないと言うことはないと思います。しかし仮に語源情報が得られなかったとしたらどうしましょう? もしくは仮にあったとしてもどうもうまく理解できない情報だったとしたらどうしましょう?
例えば plunge という単語をチェックしてみましょう。同じく G3 を見てみます。

plunge を見ると語源情報はありますが「「鉛で水深を測る」が原義」としか書いてありません。これではあまりイメージがつかめない。それではどうするか。
2)自分でイメージ化
その時はその単語の訳語をおおざっぱに全部読んで、そこから自分なりにイメージ化してみるという手があります。G3 での plunge の意味をざーっと眺めてみると下のようになります。
【他】
1 a 〈人が〉〈物〉を突っ込む,押し込む
b 〈人・物・事が〉〈人・物・事〉を〔ある状態に〕陥れる,追い込む
c 〈人〉を前のめりにする
2 〔園芸〕〈植木鉢〉を縁まで地中に埋める
【自】
1 a 〈人・物が〉(しばしば頭[先]から)〔…に〕突っ込む,飛び込む
b [方向・起点・経路の前置詞と共に] 突進する;〔…に〕飛びつく
c 〈人・国などが〉〔ある状態に〕(突然)陥る,突入する〔into,in〕
《略式》〈人が〉(仕事などを)急に[熱心に]やりだす(+in)
〔仕事などに〕あわてて[突然]とりかかる〔into〕
2 〈道・がけなどが〉急に下りになる;〈値が〉急落する.
みなさんはどんな《イメージ》を感じ取りましたか? 私はここから、こんな感じを受けます。

〔『飛び込んでいる感じ』を表現してみたのですが……〕
plunge の《イメージ》は《前に向かって飛び込んでいる感じ》と感じ取ることができれば、「〜に突っ込む」や「〜に飛び込む」という意味も理解できるでしょうし、そこから抽象化した「突然〜をやり出す」とか「突然(ある状態に)陥る」なども理解できるのではないかと思います。
どうでしょう? 感覚はとれましたか? そーいえば plunge の原義は「鉛で水深を測る」。鉛の玉か重りを「いち、に、の、さーん」でポトーーーーンと水の中に投げ込むイメージにもつながりませんか?
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私は学生時代、英単語の記憶は日本語はほとんど介在させずにやってきました。このあたりの事情はまたお話ししますが、日本語訳の代わりにこの《イメージ化》でかなり単語を覚えました。そんな感じで単語を覚えられる時は、どんどん利用してくださいね。
この話は次回、もう少し続きます。


